一、振動と減衰の基礎—なぜシリコーンは金属スプリングより優れるか

機械システムにおける振動は、駆動系の回転不均衡・往復運動・外部衝撃などによって発生します。金属スプリングは弾性エネルギーを蓄積・放出しますが、それ自体に内部減衰(Internal Damping)機構がないため、共振周波数付近では振動を増幅させるリスクがあります。一方、シリコーンゴムは粘弾性(Viscoelastic)特性を持ち、圧縮変形時に機械的エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収します。これにより共振増幅を防ぎ、広い周波数域で安定した減衰性能を発揮します。また、シリコーンゴムは -60°C〜200°C の広い温度域で安定した弾性を維持し、屋外・高温環境でも性能劣化が少ないのも大きな優位点です。

二、耐荷重の計算方法

防振脚を選定する際の最初のステップは、各脚にかかる荷重を計算することです。基本計算式は以下のとおりです:

1脚あたりの荷重(N)= 機械総重量(kg)× 重力加速度(9.8 m/s²)÷ 防振脚の個数

ただし実際の設計では、機械の重心位置・振動加速度(G値)・安全率(通常 2〜4 倍)を考慮する必要があります。動的荷重(振動による付加荷重)は静的荷重の数倍に達することがあるため、防振脚の定格荷重は静的荷重の 2〜3 倍以上を選択することが推奨されます。

三、硬度選定ガイドライン

  • 軽量精密機器(〜50kg):Shore A 30°〜45° の軟質シリコーン。小さな振動入力でも効果的に減衰し、精密計測装置・光学機器の防振に最適です。
  • 中型産業機械(50〜500kg):Shore A 50°〜65° の中硬質シリコーン。剛性と減衰性のバランスが良く、CNC 工作機械・コンプレッサー・ポンプ等に適します。
  • 重機・大型設備(500kg以上):Shore A 65°〜80° の硬質シリコーンまたはゴム。高荷重下での過度な変形を防ぎ、設備の安定性を確保します。

四、材料比較表

材料 使用温度 耐候性 特徴
シリコーン -60°C〜200°C 優秀 広温度域・食品/医療対応・UV耐性
EPDM -50°C〜150°C 優秀 コスト低・耐水性良・電気絶縁
天然ゴム(NR) -50°C〜80°C 高減衰率・高引張強度・コスト低
NBR -40°C〜120°C 耐油性・油機械周辺に適合

五、取付形状の種類

  • 丸型フラット脚:最もシンプルな形状。機械底面への設置が容易で、コストが低い。軽〜中荷重に適します。
  • 角型(方形)脚:スライドしにくく設置面への接触面積が大きい。大型パネル・キャビネット底部に多用されます。
  • 内ネジ(雌ネジ)型:ゴム脚に金属インサートの雌ネジを埋め込み、機械フレームへのボルト固定が可能。固定強度が高く振動環境に適します。
  • 外ネジ(雄ネジ)型:ゴム脚から金属ボルトが突き出た形状。高さ調整ナットと組み合わせてレベリング機能を実現します。

六、鈞翔実業のカスタム防振脚対応

鈞翔実業有限公司では、各種工業機械向けのカスタム防振脚・防振マウントの受託製造に対応しています。ゴムと金属インサートの一体成形(Rubber-to-Metal Bonding)技術により、金属プレート・ボルト・ナットをシリコーン/EPDM/天然ゴムと一体化した複合防振部品を製作できます。荷重仕様・取付寸法・材料仕様を提供いただければ、最適な設計提案と試作サンプルを迅速にご提供します。